2024.09.26
国際会議「ICMBE 2024」開催
9月8日から13日までくにびきメッセを会場に「The 23rd International Conference on Molecular Beam Epitaxy (ICMBE 2024)」が開催されました。ICMBEは、1978年に始まった伝統ある国際会議であり、2年毎にアジア、北米、欧州で開催されてきました。過去に日本では東京(2回)、札幌、大阪、奈良で開催されましたが、今回初めて日本海側の松江市での開催となりました。参加者は326名、海外からの登録者も半数を越え、22か国から論文投稿がありました。
初日の主催者からの開会挨拶では、日本最古の歴史書『古事記』の舞台であった出雲神話についての解説と”Izumo is the spiritual home of the original Japan”との説明があり、3日目のエクスカーションでは、歴史の舞台となった出雲大社など3コースに分かれ、島根県内の観光施設を訪れました。安来市にある和鋼博物館では、館長より「たたら製鉄」についての説明を受け、参加者は耳を傾けていました。4日目のバンケットでは迫力ある石見神楽が上演され、海外の参加者からは出雲の中心都市である松江市を開催地に選んだ理由がよく分かった、日本文化の豊かさの一端に触れることができた、との感想をいただきました。
期間中は、分子線エピタキシーという原子レベルで制御可能な電子材料の結晶成長技術を中心に、結晶成長の科学、分子線エピタキシーで作製した半導体をはじめ金属、絶縁体、磁性体、超伝導体、トポロジカル物質など様々な電子材料の開拓とその応用について、230件を超える多くの研究発表とともに活発な議論が行われました。